仏画コラム
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8,重要文化財/弘法大師像(談義本尊)

仏画

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東寺講堂国宝諸尊平成大修理記念        大進美術株式会社
絹本着色  縦141.9ⅹ横61.7㎝  鎌倉時代   京都 東寺蔵
弘法大師の画像は、空海が入定直前に弟子の実恵の要望に答えて自ら示したものを真如親王
(平城天皇皇子)が描き、高野山御影堂に安置した御影に始まると伝えられる。その図様は
椅子形の牀座に座し、翻した右手に五鈷杵を執り、左手には数珠を持ち、足元には浄瓶と木
履を置くもので、通称 真如親王様 と呼ばれる。
本像は空海の姿勢や持物は真如親王様と同じだが、牀座に座すのが異なり、これを特に、  
八祖様 と呼称する。肉身には朱ぐま 、衣には墨ぐまが淡く施され、五鈷杵や牀座の隅金
具には裏箔を用いるなど、伝統的な様式で描かれる。正和2年(1313)東寺西院(御影
堂)の談議所本尊として後宇田院により施入されたもので(東宝記・第三)、讃は(二十五
箇条御遺告)から東寺に関連のある個所を抜粋し、院が大師流の筆致で書いたものである。
後宇田院は延慶元年(1308)に東寺で禅助から伝法灌頂を受けており、弘法大師への信
仰が厚かつた事がしられている。なお本像の弘法大師像の裏面に五輪塔が納められているこ
とが確認されており、弘法大師信仰と宝珠信仰、舎利信仰との関連性を示唆するものと考え
られている。
本企画は 東寺講堂国宝諸尊平成大修理 を記念して 真言宗総本山 東寺 の許可を得て
復刻し、大進美術株式会社が全国寺院並びに全国檀信徒に記念販売するものである。

大進美術株式会社 代表取締役 小林清孝

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