仏画コラム
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26,金剛界九会曼荼羅の理趣会

金剛界九会曼荼羅(高雄曼荼羅・長谷寺本)

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金剛界九会曼荼羅の理趣会-(高雄曼荼羅・長谷寺本)

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空海とインド中期密教 理趣経の曼荼羅 川崎一洋博士 論文参照
空海が請来した両部の曼荼羅で、金剛界九会曼荼羅の理趣会に見られる構成の十七尊理趣経
曼荼羅。標準型と比べて、内供養を香・華・燈・塗、外供養を嬉・鬘・歌・舞とする。これ
ら八尊は、金剛界曼荼羅における八供養女に一致し、その影響を受けたものと思われるが、
金剛界曼荼羅では内供養と外供養の位置が逆である。円仁、宗叡が「十八会曼荼羅」に含ま
れる金剛薩埵曼荼羅と名図けられた理趣経初段の曼荼羅もこの配列を示しており、唐代の中
国では、このタイプが一般的であつたと思われる。十八会曼荼羅は、理趣経の各段の曼荼羅
に、序分に基ずく説会の曼荼羅を加えた十八種の曼荼羅を描いた巻子本で、描いた白描図の
更にその巻末には瑜祇経などを典拠とする五大虚空蔵菩薩、仏眼曼荼羅、大仏頂曼荼羅、愛
染明王の図像がつけ加えられている。この中の大仏頂曼荼羅以外は全て瑜祇経の所説に基ず
いており、虚空蔵と仏眼は、瑜祇経の金剛吉祥大成就品第九、愛染は同経の染愛王品第二と
愛染王品第五にその本説有り、大仏頂は大妙金剛経に説く摂一切仏頂の曼荼羅、これは金輪
仏頂の異称で、瑜祇経に説く仏眼尊と金輪仏頂とが一体不二の関係にあると考えられたから
と思われます。十八会曼荼羅は初段の説会曼荼羅を別にすれば金剛薩埵に始まり愛染明王に
帰結すると考える事も出来ます。我が国ではこの十八会曼荼羅を原型として、細分に変更を
加えながら種々の理趣経曼荼羅が描かれてきた。
制作仏画  大進美術株式会社

 

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