道場として真言宗を開宗されて以来、令和5年(2023)には東寺勅使1200年、真言宗開宗
1200年の慶事を待つている今日であります。
当社大進美術株式会社は、創業者小林清孝が創業より40数年に渡り、信仰の対象である仏
画を伝承普及すると言う事業目的を掲げ、密教図像学を研究し仏画を描き、表装をし、ある
いは修復をしてと、全て自社一貫作業を貫き、日々研究を重ね一筋道に歩んで参りました。
東寺様とのご縁は、森 泰長執事長より、前長者の鷲尾 隆輝猊下ご存命の頃からで、20
数年に至ります。日頃から東寺境内の食堂にて、全国の弘法大師信者様用の掛軸、弘法大師
御影、十三仏図、不動尊や、仏像彫刻など多数を東寺境内の食堂に常設展示をして販売いた
し皆様方に喜んで頂いております。
平成11年には、東寺講堂国宝諸尊平成大修理を記念して【弘法大師像・談義本尊・御影】
を復刻しての掛軸を全国寺院に企画販売も手掛けました。
今回の記念事業企画は、令和5年(2023)に東寺勅使1200年をお迎えするにあた
り、弘法大師への報恩感謝の気持ちを込めて、東寺寺宝の重文・弘法大師請來本系の両部曼
荼羅・元禄本を復元新調致します。元禄本は、孝源・宗覚の根本曼荼羅転写に対する情熱の
結晶を見る思いが致します。空海請來の大精神が今に継承されている真言密教における極め
て重要な曼荼羅であります。
森 泰長執事長様発願の本企画は毎年恒例の新年の後七日御修法の御本尊である【元禄本・
両部曼荼羅】を縮小新写、3尺巾(復元手描)し企画販売することであり、真言密教の正統
である請來曼荼羅の正系を再現するという私にとっても身の引き締まる思いで当社総力をあ
げて取り組んで参ります。
監修者は、密教図像学の権威、実相寺住職、頼富本宏博士の指導の基、曼荼羅完成次第、東
寺境内の食堂にて、常設展示を致します。 全国真言宗のご住職様をはじめ全国のお大師様
信者の皆様方にもご覧いただきます。 今回制作の曼荼羅は、元禄本・両部曼荼羅の縮小版
で、手描・手表装の自社一貫作業の仏画、(軸装・額装)になります。
平成新写・元禄本両部曼荼羅は、真言宗の宗祖・弘法大師空海が唐から持ち帰つた両部曼荼
羅の模写で5代目。全国の御寺院様に寺宝としてお迎えされることを心より願つています。
最後に本企画発願の森泰長執事長、頼富本宏博士をはじめ東寺長者砂原秀遍猊下、関係
者各位に改めて深謝申し上げます。
追伸:2015年3月30日 頼富 本宏 博士 遷化 膵臓がん 享年70歳
2016年2月21日 森 泰長 執事長 遷化 虚血性心疾患 享年67歳
2019年7月6日 砂原秀遍猊下 遷化 老衰 享年94歳
砂原猊下、両先生共、公私に渡り大変お世話になりご指導を賜りました。ご冥福を心よりお祈り申し上げます。
大進美術(株)代表取締役 小林清孝